こんにちは、現役公認会計士の植村拓真(うえむら たくま)です。
今回は、経営学の勉強法について解説します。
経営学は、総合的なボリュームが非常に少ない科目です。12月短答後どころか、5月短答後にゼロから勉強を始めても十分間に合うくらいです。
本気でやれば2週間程度で完成するくらいだと思いますが、余裕を持って勉強に1ヶ月程度はかかるとみておくのが無難です。
勉強内容もそれほど複雑なものがありません。すんなり理解できる内容のものばかりだと思います。公認会計士試験の試験科目の中では、最もイージーな科目です。
私も租税法や財務会計論の勉強に煮詰まったときに、経営学は気分転換に勉強していました。それくらいの位置づけの科目でしたね。
とはいいつつも、油断はもちろん禁物です。経営学の勉強を疎かにして、万が一足きりを食らってしまったら目も当てられません。
というわけで、経営学の勉強はそれほど気を張らず、またあまり舐めずに、淡々とこなしていきましょう。
さて、経営学は計算中心のファイナンス理論と、理論中心の経営・戦略論に分かれます。
まずは計算を完璧にしましょう。計算は勉強すればするほど報われます。また、一定期間繰り返しやれば、そうそう記憶から抜け落ちることはないです。
一方、理論はある程度までいくと、努力してもその努力が報われにくくなります。また記憶も抜け落ちやすいです。
というわけで、計算→理論の順で勉強すると効率的ですね。
それでは、計算と理論に分けてお話ししていきます。
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計算は短答時の勉強プロセスに従えば良い
経営学の計算の勉強は、いたってシンプルです。
基本的な公式の意味を覚える
↓
公式を暗記する
↓
暗記した公式使って問題解く
終わりです。
難解な公式も特になく、何も考えずにとりあえず公式を暗記すれば、それだけで十分試験に対応できます。
暗記しなければならない公式の量もそこまで多くないので、最低限の時間をかけてやれば割とすぐに合格レベルにまで達します。
で、具体的な勉強法ですが、これは短答のときの基本的な勉強プロセスに従えば良いです。
倍速の講義音声聞く・テキストのザクッとした理解による短時間のインプット、テキストの全体像の把握
↓
問題集解く
(問題に悩む・解くのに時間はかけすぎないで)
↓
解説・テキストの確認、解法の理解
↓
復習のタイミングに気をつけて後日、問題集を解き直す
↓
上記のプロセスを、問題集の問題すべてを自力で解けるようになるまで繰り返す
(問題集の問題に全部○マークを付せるようになるまで)
このプロセスですね。これだけを繰り返しやっていればそれで十分です。
で、これだけやって対応できない問題が出たら基本スルーでOKです。そういう問題は誰も解けませんから、埋没問題です。
埋没問題を解きにいこうとすることほど無駄なことはありませんので、ご注意ください。
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理論は最低限の定義やキーワードだけ覚える
理論は計算と違って、努力が報われにくい部分となっています。
なぜなら、経営学の理論の出題範囲が膨大すぎて、予備校でもカバーしきれないからです。
また、その年の試験委員によって出題される問題がコロコロ変わるので、非常に対策もしつらいのです。
ですので、予備校はその年の試験委員が普段従事している主な研究分野などを踏まえて、その試験委員対策を中心に据えた理論のテキストを毎年1冊ほど作成します。
この試験委員対策は、各予備校の腕の見せ所と言われています。
当然大手の予備校の方がこういった対策のノウハウを持っているので、こういう理由からも大手予備校を選んだ方が無難ということですね。
で、受験生の立場としては予備校が作った理論用テキスト1冊を勉強するだけで良いです。
テキストの中で太字になっていたり、マーカーが引かれていたりする箇所を中心に暗記していきます。
で、一通り勉強が終わったら答練を解きましょう。理論の対策としてはそれで十分です。それ以上のことをする必要はありません。
あえて自分で試験委員の対策をする必要はありません。時間の無駄です。
せっかく予備校が試験委員の対策をしてくれて、その努力を反映したテキストや答練を作ってくれているのですから、そこは素直に予備校を信頼しましょう。
試験委員が出している論文や本を読むとか、間違ってもやってはいけません。それはスーパー非効率の勉強法です。ムダです。
そんなことしているヒマがあったら他の科目の勉強をするほうが、合格の可能性は上がります。
- 費用対効果の低い勉強法は避ける
- ムダなことは一切しない
短期合格するための秘訣ですよ。
経営学の理論の勉強はテキスト・答練のみで十分。
これ以外のことはやらない、それで十分です。
以上、経営学の勉強法でした。
また、以下の記事で論文式試験に短期合格する勉強法を科目別にまとめていますので、こちらもご覧ください。