公認会計士試験に働きながら短期合格できるのか?現役会計士が解説

吹き出し 男性 画像
社会人
今勤めている会社の仕事がつまらない…
社会人
学生のときは挫折したけど、やっぱり公認会計士を諦めきれない!
吹き出し 女性 画像
社会人
今どき、普通の会社員じゃ将来が不安、専門的なスキルを身に付けたい

上記のような思いで、社会人として働きながら公認会計士試験の勉強を続けている方が多いのではないでしょうか。

 

私のブログやメルマガの読者さんにも、働きながら(バイトしながら)公認会計士試験の勉強に取り組まれている方がたくさんいらっしゃいます

本記事ではそんな方に向けて、公認会計士試験の受験経験者として公認会計士試験に働きながら合格できるかどうか、正直に思うところをお話しします。

公認会計士試験に働きながら合格した社会人もいる

結論から言うと、公認会計士試験に社会人として働きながら合格するのは不可能ではありません事実、私の周りにも働きながら公認会計士試験に合格した先輩や同僚がいます

私が監査法人に勤めていた頃、働きながら試験に合格した先輩と一緒の現場になったとき、こんな感じのことを話しました。

 

朝比奈拓哉 画像
朝比奈拓哉
働きながら公認会計士試験に合格するなんてすごいですね!私は不器用で複数のことに集中できない人間なので、ほんと尊敬します!
スーツ 吹き出し 画像
先輩
いやいや、大したことないよ。僕は元々経理の仕事をしていたから、簿記の知識は一通り持っていたしね
朝比奈拓哉 画像
朝比奈拓哉
それでもすごいです!仮に私が働きながら公認会計士を目指していた場合、勉強にも仕事にも集中できなくなって、どっちもダメにしてしまう未来しか見えません…
スーツ 吹き出し 画像
先輩
ははは笑。それと、僕が前に勤めていた会社は、毎日定時で帰れていたし、十分勉強時間が取れていたんだ。職場環境も良かったんだと思うよ。
朝比奈拓哉 画像
朝比奈拓哉
なるほど、そういうことでしたか。やはり勉強時間の確保も大切なんですね!

 

ちなみに先輩は、20代半ばのときに公認会計士試験に合格しています。受験生だったときは、仕事以外の時間をほぼすべて勉強に使っていたみたいです。

そこまですれば、働きながらでも公認会計士試験には合格できるみたいですね。しかし…。

公認会計士試験に働きながら合格したケースは本当にレア

私は、働きながら公認会計士試験の合格を目指すのは、全力でオススメしません

もちろん、会社を辞めたら生活費が心配とか養わないといけない家族がいるような理由で、今いる会社を辞めづらい気持ちも分かります。

 

しかし、私も受験経験者だからこそお話しできるのですが、公認会計士試験は働きながら合格できるほど甘い試験ではないです。

それこそ、有名難関大学を出ているような方たちが1日10時間の勉強を数年間続けてようやく受かる試験なのです。

 

先ほどの先輩も、

  • 経理経験者で簿記の知識を一通り持っていた
  • 職場環境が良くて勉強時間が十分確保できていた

という特別な事情があったからこそ、働きながらでも合格できたのです。

 

ネットで調べていると、中堅予備校の合格体験記に働きながら合格したと記載している方がいるかもしれませんが、レアケースだと思ってください

そのような合格体験記は、予備校の宣伝用に書かれています。働きながら合格した方がいたとしても、合格率は高くないでしょう。

 

私の周りでも、実際に働きながら合格した方は、合格までに5~6年とか、すごく長い時間を勉強に費やしていたケースがほとんどです。

私が通っていた予備校の講師は、働きながら試験勉強を続けていたそうですが、合格するまで6年かかっていました。また、監査法人の後輩に6年間派遣をしながら勉強を続けて、ようやく合格したという方もいました。

 

それから、私には個別指導している生徒さんで、働きながら公認会計士試験の勉強を続けている方がいるのですが、彼を見ていても、仕事と勉強の両立は本当に大変そうですし、しんどそうです。

他にも、働きながらの勉強をオススメしない理由は、以下のとおりです。

働きながらをおすすめしない理由①:勉強の効率が悪い

働きながら公認会計士試験の合格を目指す場合、平日は仕事終わりに疲れた状態で勉強するでしょう。定時で帰れたとしても、すでに7~8時間も仕事で集中力を消費してしまっているのです。

人間の集中力は有限です。本来、仕事終わりの疲れた脳で勉強できるような状態ではありません。

 

しかし、働きながらの勉強となると、疲弊したコンディションで勉強しないといけないわけです。ドイツ人は、毎日12時間働いている日本人を「あり得ない話だ、集中して仕事をしていたら12時間なんて働けるはずがない」と皮肉っているそうですが、確かに一理ある話です。

私も受験生だったときに経験したので分かるのですが、1日の勉強時間が10時間を超えると途端に勉強効率が落ちました

 

なんというか、勉強に集中できなくなり、頭が働かなくなってくるのです。勉強に飽きてくると言い換えてもいいでしょう。どんなに好きなことでも、同じことを1日に10時間以上もさせられると、さすがに飽きます。

たとえあなたが焼肉を好きだったとしても、1日中焼肉だけを食べ続けろと言われたら、かなりキツいと感じませんか?それと同じようなことです。

 

ましてや、試験勉強だけをするとなると、苦痛はより大きなものになります。好きでもないことや嫌いなことを1日10時間以上もさせられる毎日が続くと、ストレスも半端ではありません

ましてや、仕事、人間関係のストレスだけでなく、試験勉強のストレスも加わってくるなんてとんでもないことです。仕事終わりのアフター5を休息や趣味ではなく勉強に使うなんて、並大抵の精神力ではできません

 

集中力を消費してストレスも残っている状態で勉強したとしても、効率良く勉強できるはずがありません。

働きながらをおすすめしない理由②:圧倒的な時間的不利

公認会計士試験の受験生の多くは学生や専念受験生で、大量の時間を勉強に投資しています。その時間を使って問題をたくさん解いたり公式を覚えたり論文を書くのに必要な用語を暗記したりします。

公認会計士試験も、最終的にどれだけ勉強に時間をかけたかが合格するうえで重要な要素となります。

 

インプット量やアウトプット力が合格レベルにまで達したら、成績はそれ以上時間をかけても大して変わりません。しかし、合格レベルにまで達するまでは、やはり膨大な時間が必要です。

そして、合格レベルにまで達するには、大量に自由な時間を持つ学生や専念受験生の方が圧倒的に有利です。他の受験生に勝つための最も簡単な方法は他の受験生より受験勉強に時間をかることです。

 

サッカーの世界でも、1日1時間しか練習しない天才と1日5時間練習する努力家では、後者が勝ちます。同じように、将棋の世界でも頭の回転が速い人と膨大な時間をかけて色んな定跡を暗記している凡人では、後者が勝つでしょう。

会社員として働きながら試験勉強をしている方は、勉強に使える時間が少ないため、他の受験生に比べて圧倒的に不利です。

 

加えて、会社員は飲み会だとか同僚の結婚式だとか、さまざまな付き合いに時間を奪われます。ただでさえ時間面で不利な社会人受験生にとって痛手です。

働きながらをおすすめしない理由③:挫折するリスクが高い

仕事と勉強の両立は、本当に想像以上に大変です。特に、仕事終わりの勉強ほどハードなものはありません。ただでさえ仕事で疲れてストレスも溜まっているのに、プライベートの時間を犠牲にして勉強するため非常に根気がいります。

私も、仕事と勉強の両立は修了考査のときに経験しましたが、当時はモチベーションを上げるのに本当に苦労しました。仕事終わりに、なかなか修了考査の勉強をする気が起きませんでした。

 

修了考査の勉強は、公認会計士試験の勉強よりも短期間で済むため何とか乗り切れましたが、受験生活があと1年以上続くと考えたら自分には絶対に無理でしたね。

仕事と勉強だけで毎日が終わる生活はハードです。そんなハードな生活が続くと、どんどんモチベーションも低下して挫折するリスクが高くなります

 

また、一日で勉強に使える時間が少ないと、学習の進み具合も次第にペースダウンします。すると、予備校のカリキュラムに追いつけなくなったりテキストの内容がなかなか理解できなかったり同じ問題を何度も間違えたりして、自分の成長を実感できません。

負の連鎖が焦りや苛立ちにつながって、勉強に対するモチベーションが下がります。そして、何度も試験に落ちて何年も勉強しなければならない事態に陥ってしまいます

学習が遅れる

焦りや苛立ちを覚える

勉強のモチベーションが低下

不合格

更なるモチベーションの低下

何度も試験に落ちる

繰り返し
負のスパイラル

上記のような負のスパイラルに陥り、いつまで経っても試験に合格できない、最悪の結末を迎えかねません。

公認会計士試験に働きながら短期合格する方法

働きながらでも公認会計士試験に短期合格できる人は、ほんの一握りです。

たとえば、

  • 記憶力が抜群に高い
  • 仕事で簿記の知識を使う
  • 会社法や民法といった法律知識に詳しい
  • 自分が天才だという絶対的な自信がある

上記のような方です。

 

もちろん、上記のような特別な人は働きながらの勉強もこなしていけるでしょうが、そうでない人は別の解決策を取る必要があります。一番良いのは、仕事をやめて公認会計士試験の勉強だけに専念することです。

自分を背水の陣に追い込んで持てる時間を集中的に勉強に投下する、これが確実に短期合格するための最良の方法です。

 

とはいえ、さまざまな事情があって、すぐに仕事を辞められない方がほとんどでしょう。ですので、まずは働きながら勉強を続けていきましょう。

そして、勉強を続ければ確実に合格できると思えたタイミングで仕事を辞めるのがおすすめです。私が個別指導している社会人の生徒さんにも、頃合いを見て会社を辞めて勉強に専念してもらっています。

 

実際に、勉強期間が1年程度で12月短答に合格できました!と報告をくれた社会人受験生の方もいます。そして、もう一つ忘れてはならないのが、常に効率の良い勉強を心がけることです。

時間面で不利な社会人受験生は、日々の勉強のスピードを他の受験生よりも高めていかなければなりません

 

そのためにも、多くの受験生がやりがちな典型的な間違った勉強のやり方を避けて正しい勉強のやり方を学ぶ必要があります。

正しい勉強のやり方を学べば、働きながらのでも合格までにかかる勉強時間を格段に短縮できるでしょう。

大学在学中に公認会計士試験に短期で一発合格した方法については、以下のページで詳しく解説しています。


公認会計士試験 短期合格 アイキャッチ