こんにちは、渋谷駅近の会計事務所で所長を務めている植村拓真です。
今回は、所得税法の勉強法について税理士試験に働きながら合格したい方向けに、合格者である弊所スタッフSさんの体験談とあわせて紹介します。
会計税務スタッフ
(20代後半・東京都在住)
新卒で弊所に就職
就職時は業界未経験
弊所でフルタイムで働きながら所得税法に合格
本記事では、
- 所得税法の概要
- 難易度や合格率
- 勉強時間の目安
- 所得税法と法人税法はどっちを選択すべきか
- フルタイムで働きながら合格するコツ
- 独学かつ働きながら合格するのは困難
上記の内容について解説するので、働きながら少しでも早く所得税法に合格したい方は参考にしてみてください。
また、植村会計事務所では、働きながら税理士資格の取得を目指すうえで最適な環境を整えております。
上記のように考えている方は、お気軽に弊所の求人にご応募ください。
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所得税法の概要と難易度や勉強時間の目安
まずは、所得税法の概要から勉強時間の目安について、簡単に解説しておきます。
本項目で紹介する勉強時間はあくまで目安です。受験勉強に専念しても合格できない人はいますし、働きながら合格できる人もいます。
試験科目の概要
税理士試験における所得税法は、所得税の計算方法や法律の内容や解釈、意義を学ぶ科目です。
法人税法と同じく選択必修科目ですので、税理士資格を取得するためには、どちらか一科目に必ず合格しなければなりません。
そんな所得税法は、記述式の理論問題と計算問題で構成されており、配点は各問題50点です。
試験時間は2時間ありますが間に合わないケースもあるので、予備校やテキスト、過去問などを活用してしっかり対策しておきましょう。
令和4年度の第72回税理士試験の出題ポイントも、国税庁のホームページで確認できます。
勉強時間の目安
所得税法の合格までにかかる勉強時間の目安ですが、通信講座や予備校などでは600時間だと言われています。
ただし、理論暗記にかかる時間は個人差があるため、600時間には含まれていません。
難易度・合格率
所得税法の難易度について解説する前に、合格率について触れておきます。
所得税法の直近5年の合格率は、以下のとおりです。
年度 | 合格率 |
平成30年度 | 12.3% |
令和元年度 | 12.8% |
令和2年度 | 12.0% |
令和3年度 | 12.6% |
令和4年度 | 14.1% |
所得税法の合格率は、平成30年度から令和3年度の試験まで12%程度で安定していましたが、令和4年度に約2%アップの14.1%となりました。
所得税法の難易度は、試験範囲が膨大なため最上級だと言われています。
しかし、令和4年度の所得税法の合格率は、必須科目を除けば低いほうではありません。
科目名 | 令和4年度の合格率 |
簿記論(必須) | 23.0% |
財務諸表論(必須) | 14.8% |
所得税法 | 14.1% |
法人税法 | 12.3% |
相続税法 | 14.2% |
消費税法 | 11.4% |
酒税法 | 13.2% |
国税徴収法 | 13.8% |
住民税 | 17.2% |
事業税 | 14.1% |
固定資産税 | 18.4% |
と考える方がいると思いますが、所得税法の難易度が最高難度である点は変わりません。
所得税法の合格率が低くないのは、人気な法人税法ではなくわざわざ所得税法を選んでいる学習意欲の高い方、必須科目に合格済みで勉強に慣れている方が受験生に多いからです。
ですので、税理士試験で所得税法を選択するかどうか判断する際は、難易度や合格率だけを参考にしないようにしましょう。
所得税法と法人税法はどっちを選択すべき?
繰り返しになりますが、税理士試験の選択必修科目では法人税法のほうが人気です。
会計事務所や税理士法人にもよりますが、クライアントに個人事業主よりも法人が多いからです。
業務で決算申告を行う機会が多いため、どうせならと所得税法よりも法人税法が選ばれやすい傾向があります。
とはいえ、クライアントに個人事業主が多かったり、資産税に特化していたりする会計事務所では、業務で所得税法の学習で得た知識を活かせます。
会計事務所によっては所得税法の知識を活かせるケースがあるので、合格しておいて損はありません。
税理士試験で所得税法と法人税法のどちらを選択するかで悩んでいる方は、難易度や合格率だけでなくご自身のキャリアプランも考慮して判断してみましょう。
所得税法の勉強法|フルタイムで働きながら合格するコツ
それでは、所得税法の勉強法について、フルタイムで働きながら合格するコツとあわせて解説します。
働きながら少しでも早く合格したい方は、参考にしてみてください。
会計税務スタッフ
(20代後半・東京都在住)
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弊所でフルタイムで働きながら所得税法に合格
まずは集中できる環境を作る
まずは、ご自身に合った集中できる環境を作りましょう。
働きながら税理士資格の取得を目指している方が勉強に割ける時間は、受験勉強に専念している方よりも少ないからです。
より効率良く勉強を進めて試験に臨まなければなりません。
- スマホの電源をOFFにする
- どうしても触る場合はアプリに利用制限をかける
- 睡眠時間を確保できるスケジュールを立てる
- 自宅以外なら予備校の自習室や図書館を利用する
理論はテキストを読み込んで覚える
理論問題の対策は、ひたすらテキストを読み込んで行いました。
必要に応じてテキストに文字を書き込んだり線を引いたりしていましたが、読むのがメインでした。
もちろん、書いて覚えるほうが得意だし効率が良いと感じる方は、ひたすら書いて覚えてもいいです。
働きながらの勉強は時間が限られているので、ご自身に合った効率の良い暗記方法を実践しましょう。
- 暗記で読むか書くかは合ったほうを実践する
- レコーダーを使えば隙間時間も勉強できるし荷物にならない
計算に慣れたらテキストを読み込む
計算問題の対策では、まずは計算方法を覚えるまで問題を解き続けていました。
そして、ある程度計算に慣れてきたら、理論問題の対策と同じようにテキストを読み込みましょう。
テキストを読み込めば、出題頻度は少ないものの重要な規定についても覚えられるので、十分に知識を蓄えられます。
十分な知識を身につければ、一問あたりにかかる時間を減らしてスムーズに解答できるようになるので、テキストをしっかり読み込んでおきましょう。
フルタイムはより一層職場選びが重要
働きながら税理士試験の合格を目指す方は、税理士試験に理解のある職場に就職しましょう。
税理士試験に理解のない職場に就職してしまうと、
- 試験を受けさせてもらえない
- 試験よりも業務を優先させられる
- 試験前に有給を取得させてくれない
上記のような事態に陥りかねないからです。
そんな税理士試験に理解のない職場でフルタイムで働くとなれば、一生税理士資格を取得できない恐れがあります。
フルタイムで働きながら税理士資格の取得を目指している方は勉強に割ける時間が少ないので、職場を選ぶ際は税理士試験に理解があるかどうかに注目しましょう。
税理士試験に理解があるかどうかは、
- 税理士資格の取得支援を行なっている
- 有給の試験前休暇の取得を認めてくれるか
上記の2点を求人票で確認して判断しましょう。
特に、有給で試験前休暇を取得できるかどうかは重要です。
普段からきっちり勉強していても試験直前は精神的に余裕がなくなるため、しっかり試験と向き合って準備する期間が必要です。
これから就職先や転職先を探す方は、税理士試験に理解があり、有給の試験前休暇を取得できる職場を探しましょう。
ちなみに、弊所は仕事と勉強を両立させやすい環境を整えており、未経験でも科目合格者や日商簿記2級以上の資格取得者であれば、求人への応募を歓迎しております!
所得税法に独学かつ働きながら合格するのは困難
独学で所得税法に合格している方はゼロではありませんが、受験に専念している方でなければ難しいです。
独学は予備校に通ったり通信講座を受けている方に比べると、受験勉強の効率が悪いです。
・スケジュールを立てたり
・専門知識を学んだり
・過去問を解きながら傾向を掴んだり
・受験対策を行うための教材を探したりなど
すべて自分でしなければなりません
試験対策のプロに相談できる環境なら、通わなくても勉強を進められますね!
・税理士資格の取得支援を行なっている職場に就職して
・予備校や教材を活用して
効率良く資格の取得を目指しましょう!
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