こんにちは、渋谷駅近の会計事務所で所長を務めている植村拓真です。
本記事を読んでいる方は、上記のように考えているのではないでしょうか。
今回はそんな方に向けて、会計事務所で働くメリットについてデメリットや向いている人の特徴とあわせて解説します。
就職先を選ぶうえで参考にしてみてください。
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会計事務所への就職はやめたほうがいい?
会計事務所についてネットで調べると、上記のような意見を見かけます。
結論から述べますと、会計事務所の仕事がきついのは繁忙期があるからで、就職が難しいのは無資格の人材を採用していない事務所があるからです。
会計事務所では、毎年11月~翌年3月にかけて個人事業主の確定申告の依頼が集中するため繁忙期となります。
事務所によっては残業や休日出勤しなければならない日があるため、仕事がきついといった印象を持っている人もいるのでしょう。
繁忙期が過ぎれば閑散期に入り仕事が落ち着くので、年中仕事がきついわけではありません。
そして、会計事務所は求人の応募条件として、日商簿記2級以上もしくは税理士試験の科目合格を設定している傾向があります。
大手事務所ほど就職希望者が多くて求人の応募条件が厳しいため、就職が難しいと感じている人が多いです。
日商簿記2級を取得していれば、未経験でも新卒でも就職できる事務所はあります。
実際に、弊所では求人の応募条件を、日商簿記2級以上取得もしくは税理士試験の科目合格に設定しています。
未経験、新卒だから求人に応募できないなんてことはありません。
会計事務所はブラックを除けば、年中忙しい事務所はありません。
そして、日商簿記2級以上を取得もしくは税理士試験の科目に合格していれば、未経験かつ新卒でも就職できる事務所があります。
以下の記事でブラックな事務所を回避する方法について解説しているので、就職活動を行ううえで参考にしてみてください。
次の項目で解説する会計事務所で働くメリットを享受できるのは、ブラックな事務所に就職しなかった場合のみです。
会計事務所で働く5つのメリット
それでは、会計事務所で働くメリットについて解説します。
本項目で解説する内容は、以下のとおりです。
- 租税または会計に関する実務経験を積める
- 税理士資格の取得を支援してもらえる
- 事務処理能力が向上する
- 資格や経験が給料に反映されやすい
- 売り手市場で職場を選びやすい
順番に見ていきましょう。
①租税または会計に関する実務経験を積める
会計事務所に就職する最大のメリットは、租税または会計に関する実務経験を積めることです。
今後、税理士の資格を取得したい場合、租税または会計に関する実務経験を2年以上積んでいる必要があります。
(税理士の資格)
第三条 次の各号の一に該当する者は、税理士となる資格を有する。ただし、第一号又は第二号に該当する者については、租税に関する事務又は会計に関する事務で政令で定めるものに従事した期間が通算して二年以上あることを必要とする。
引用:税理士法(e-Gov法令検索)
租税または会計に関する実務経験を積むのは、税理士試験に合格する前でも後でも問題ありません。
ですので、働きながら税理士試験の合格を目指す方の中には、会計事務所で働きながら受験勉強を進めている方もいます。
租税または会計に関する実務経験を積めるかどうかは、会計事務所によって異なります。
事務所によって業務内容や任せてもらえる業務の範囲が異なるので、就職前に確認しておきましょう。
②税理士資格の取得を支援してもらえる
数ある会計事務所の中には、税理士資格の取得を支援してくれる事務所もあります。
業務で活かせる専門知識を有した人材を採用したい、と考える事務所があるからです。
弊所でも税理士資格の取得支援の一環として、
- 有給の試験前休暇
- 受験に関する相談OK
- フレックスタイム制の採用
など
さまざまなサポートを用意しています。
仕事と受験勉強を両立しやすい環境を整えているので、受験生のスタッフさんも在籍しています。
働きながら税理士試験の合格を目指したい方は、合格率を上げるために、税理士資格の取得支援を用意している会計事務所を選びましょう。
③事務処理能力が向上する
会計事務所の業務では事務処理が多いため、働いていると事務処理能力が向上します。
事務処理の業務に関しては、所長を含めた多くのスタッフが担当します。
新人も事務処理を担当するため、勤続年数に比例して事務処理能力も上がるわけです。
④資格や経験が給料に反映されやすい
会計事務所では、資格や経験が給料に反映されやすいです。
- 日商簿記1級を取得している
- 合格している科目数が多い
- 会計事務所での実務経験がある
上記は一例ですが、いずれかの条件を満たしていると、採用されやすいですし給料面で優遇されるケースがあります。
⑤売り手市場で職場を選びやすい
会計事務所の就職市場は、
- 受験者の減少
- 事務所の増加
主に上記の影響を受けて売り手市場が続いています。
税理士試験の受験生が減少しているうえに、人材を求める会計事務所が増加しているため、人手不足に陥っている事務所が増加しています。
そんな会計事務所業界には、人材を確保するために福利厚生の充実に力を入れている事務所が多いです。
先ほど触れた税理士資格の取得支援も福利厚生の一つで、用意している事務所が多いです。
さまざまな会計事務所があるので、ご自身に合った事務所を見つけて求人に応募してみましょう。
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会計事務所で働く3つのデメリット・注意点
会計事務所で働く際のデメリット・注意点についても解説しておきます。
本項目で解説する内容は、以下のとおりです。
- 日商簿記2級以上が必須なケースが多い
- 受験勉強に費やせる時間が減る
- 仕事がきついかどうかは所長次第
それでは順番に見ていきましょう。
①日商簿記2級以上が必須なケースが多い
繰り返しになりますが、会計事務所の求人では応募条件として日商簿記2級以上が設定されているケースが多いです。
業務を行ううえで必要な知識だからです。
会計事務所では、クライアントの会計帳簿を作成する業務を行います。
クライアントから預かった資料を見ながら正しく仕訳を行うためには、最低でも日商簿記2級の資格が必要です。
日商簿記2級は、市販のテキストと問題集だけで勉強しても取得できます。
会計事務所で働きたいとお考えの方は取得しておきましょう。
②受験勉強に費やせる時間が減る
働きながら税理士試験の合格を目指す方は、計画を立てて受験勉強を進めましょう。
会計事務所に限った話ではありませんが、勤務時間中は受験勉強を進められません。
受験勉強に費やせる時間が限られるので、気を引き締めて空き時間を有効活用しましょう。
税理士試験は科目合格制を採用しているため、一度にすべての科目に合格する必要はありません。
一年に一科目でもよいので、計画的に受験勉強を進めて着実に合格していきましょう。
③仕事がきついかどうかは所長次第
先ほどブラックな会計事務所について触れましたが、事務所がブラックかどうかは所長税理士次第です。
会計事務所は少人数で構成されているケースが多いため、立場が一番上の所長の考えは、良くも悪くも事務所の方針や雰囲気に大きな影響を与えます。
たとえば、売上にしか興味がない所長の会計事務所に就職した場合、
- 理不尽なクライアントがいても対処してくれない
- 閑散期でも残業や休日出勤させられる
- 残業や休日出勤の手当が支給されない
- 受験勉強より業務を優先させられる
主に上記のような状況に陥ってしまう恐れがあります。
ブラックな会計事務所に就職してしまうと身体が持ちませんし、税理士試験どころではありません。
会計事務所を選ぶ際は、所長の人柄に注目してみてください。
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会計事務所に向いている人の特徴
最後に、会計事務所に向いている人の特徴について解説します。
本項目で解説する内容は、以下のとおりです。
- コミュニケーション力がある
- 自分で調べて学ぶ姿勢がある
- コツコツと業務を遂行する忍耐力がある
- 丁寧に仕事をする几帳面さがある
- ITツールを使いこなせる
順番に見ていきましょう。
コミュニケーション力がある
会計事務所では事務処理の業務が多いと言いましたが、税務顧問業務を担当する場合、クライアントとコミュニケーションを取ります。
一日中、黙々と書類を作成したり整理したりするわけではありません。そのため、働くためにはコミュニケーション力が必要です。
コミュニケーション力といってもただ会話ができるだけでなく、クライアントの質問に対してわかりやすい言葉で回答を用意できる必要があります。
難しいことを相手の理解度に合わせてわかりやすく伝えられる人は、会計事務所に向いています。
自分で調べて学ぶ姿勢がある
自分で調べて学ぶ姿勢がある人は、会計事務所に向いています。
会計事務所で働いていると、どんなに勉強している人でもわからないことに直面する機会があるからです。
会計事務所によっては、幅広い業種のクライアントを抱えているケースがあります。
最初から、すべてのクライアントの質問に正確な回答を用意するのは困難です。その都度、わからないことは調べなければなりません。
もしあなたが自分で調べて学ぶ姿勢がある人なら、会計事務所の業務は苦にならないでしょう。
コツコツと業務を遂行する忍耐力がある
会計事務所で働くには、コツコツと業務を遂行する忍耐力が必要です。
先ほど解説したとおり、事務処理の業務が多いからです。
それに、クライアントに古い情報を伝えるわけにもいかないので、税関連の最新情報を常にチェックする必要があります。
毎日、地道にコツコツと同じ作業を行うことが苦にならない人であれば、会計事務所に向いているでしょう。
丁寧に仕事をする几帳面さがある
会計事務所の業務では、丁寧に仕事をする几帳面さが求められます。業務で数字を取り扱う場面が多いからです。
たとえば、クライアントの決算書を作成する際、取り扱う数字の桁数が多いです。
雑な仕事をして税金の桁数を間違えてしまうと、クライアントから契約を解除される恐れがあります。
ですので、会計事務所に向いているのは、丁寧に仕事をする几帳面さがある人です。
まとめ
今回は、会計事務所で働くメリットについてデメリットや向いている人の特徴とあわせて解説しました。
将来、税理士を目指すなら、会計事務所で働くメリットは大いにあります。
日商簿記2級以上を取得していたり科目合格していたりすると、採用されやすいですし給料も上がりやすいです。
そして、税理士になるために必要な実務経験を積みながら働けます。
ただし、会計事務所だからといって、どこでもメリットを享受できるわけではありません。
事務所によって待遇や福利厚生などが異なるので、必ず就職前に求人を確認しておきましょう。